【ローモバ100のお題No.60】アートチャレンジ

100のお題

みなさんこんにちわ。今日のお題はアートチャレンジです。

まず最初に、私はアートチャレンジに参加したことはありません。なので有益情報とかではないのでお気をつけください。

あと、今回は無駄に長いですので、お暇な方のみお読みくださいね!笑

私が何故アートチャレンジをお題にお話しようと思ったかと言うと、アートチャレンジに参加されているみなさんはいきいきしていて良いなあと常々感じているからです。

私はローモバ関係の方とXで繋がりがあるのですが、Xを見ているとタイムライン?にたくさんの素敵なイラストや動画が流れています。

お友だちの投稿もそうですし、運営さんの紹介でアートチャレンジの盛り上がり具合やお得さ?を感じることも多いです。

お友だちからは「簡単だよ」とか、「やり方を教えようか」と言って頂いています。

正直とてもとても魅力的なお誘いです。

では、何故頑なに参加しないのか…実は私はアートという単語に、深い深いコンプレックスがあります。笑

まずアートに苦手意識を覚えたのは恐らく小学校に入る前です。

恐らくというのは、記憶にないからです。笑

母から聞いた話だと、私は子どもの頃の診断?のようなもので丸を描けなかったそうです。それは描画能力の発達の遅れを疑われるレベルで、母は至って落ち込んだらしく、私は元々様々な幼児教育を受けていたのですが、そこからさらに多くの教育を施されました。

我が子が既に普通の成長スピードではない(遅れている)という事が母にとってはとてもストレスだったようで、描画以外の能力を伸ばそうと考えてくれたようです。

私は2歳から英語、3歳から塾、丸が描けないと分かった5歳からはピアノと歌を習わさせられ、小学校中学年になると有名な進学塾の入塾試験を受けさせられました。

典型的な英才教育ですね。笑

ある日、理由も何も分からないまま突然たくさんの人がいる会場に連れて行かれ、見たこともない問題を解かされました。

地元の塾とはレベルが全く違う内容の試験で、私の数字は下から数えた方が早いとても酷いものだったそうです。笑

ところが、私はその試験に合格しました。理由は最終試験の結果がずば抜けて良かったからで、その試験内容はIQテストでした。

この子は10000人に7人のIQですよ!と言われて母の教育熱はさらに過熱し、都市部に引っ越して習い事には水泳を追加されました。

その引っ越した先の小学校で、私は担任教師に嫌われました。

「ころんさんはどこから引っ越して来たん?」

「〇〇です」

「…その辺は部落の近くやで。あまり人前で言わん方がええ。」

それが偶然なのか何か意図があったのか、数日後に道徳の授業で部落についての映像を見ました。

担任は私の出自が気に入らなかったのか、みんなには呼び捨てや〇〇ちゃん呼びなのに、私だけにはよそよそしく、ころんさんと呼び続けました。

そして私はその教師にアートへの苦手意識を植え付けられました。

ある日、全校写生大会ということで、児童は全員校庭に集められました。

私は花壇の前に陣取り、目についたチューリップを描き始めました。

それまで知らなかったのですが、チューリップってよく観察すると、🌷←のような綺麗な整った形じゃない物もたくさんあって、色んな見た目があるんだなあと嬉しくなり、私は花に思い切り顔を近付けながら真剣に描いていました。

ふと気が付くと、後ろに担任教師が立っていました。

「あ、先生」

さらに周りには他にも低学年の子たちがいる事に気付きました。

教師はにんまりと笑みを浮かべ、

「何やそれ。そこの1年生の方がまだ上手いんとちゃうか」

と、大きめの声で笑いました。

一生懸命描いた絵。不揃いの花を表現したつもりが確かに不格好に仕上がっていたチューリップ。

笑顔で否定され、他の子たちの好奇の視線も感じてしまって萎縮し、私も不格好な表情になったのでしょう。

笑いどころで笑いそびれた私に嫌そうな一瞥を残して担任教師は去っていきました。

写生大会が終わると教室にみんなが戻り、担任の机に自分達の描いた絵を提出し始めました。

担任教師は時折誰かの絵を褒めたりしながら

「早よ全員出しやー」

と言っていましたが、私はあのチューリップを描き切ることは出来ておらず、提出することすら出来ません。

それが悔しくて、気が付いたらぼろぼろと涙が溢れてきました。ただでさえ下手な鉛筆の線が、涙でさらに汚くなります。

私は立ち上がり、教師のすぐ側にあるゴミ箱に向かい、ビリビリに絵を破きました。

「何すんねん!そんなことするんやったらお前二度と絵ぇ描くなよ!」

「言われんくてもこんなもん二度と描かへんわ!!」

教室に担任の怒鳴り声と、それを上回る私の泣き叫ぶような声が響き渡りました。

私は堪らず教室を飛び出し、保健室に逃げ込みました。当時の保健室の先生はとても優しく顔を見ただけで察してくれ、

「しんどそうやなあ…何かあったんやんな。うちから担任の先生に言うとくから、ちょっとベッドで休んでおいでー」

とベッドに誘導して休ませてくれました。

翌日、私は絵を描き直して提出しました。私を今まで塾に通わせてくれていた母親の心を考え、提出物の未提出如きで成績を下げられる訳にはいかないと思い直したからです。

「ええやん。やったら上手く描けるんやん!」

その時私が描いたのはマーガレットです。図形のように寸分違わず綺麗な花弁を描きました。

私を褒めてくれた担任教師はきっと知らなかったでしょう。うちの学校にはマーガレットなどどこにも咲いていないという事を。

その学期、私の通知表は無事オール3(当時の最高数値)でした。担任からの一言欄に書かれていたのは、ころんさんは勉強は出来ても協調性が無い、真面目で硬くなりすぎずに笑いを分かるべきだとの事でした。

そしてそんな通知表を見た母からは、

「ころんは勉強しかしてへんから、人の心とかあまり分からんのやろなあ。」

と言われて以降私は良い成績は目指さなくなり不良への一歩を歩み出すのですが、それはまた別のお話。笑

冒頭にも書きましたが、アートチャレンジに参加されているみなさんはいきいきしていている方がほとんどです。

でもたまに、自分は絵が下手だから…とか、上手く掛けないから恥ずかしいけど…と言いながら描いておられる方もいます。

私はそういう方を見ると、すごく尊敬します。

上手でいきいきしてる方はもちろん素晴らしいですが、例え下手(と本人が思っていて)でも1枚の作品を描きあげるってすごい事だと思うのです。

私は例え参加するとしてももうチューリップは描けません。夢中になって描いたあの不格好なチューリップを破った日からもう、存在もしないマーガレットしか描けない人間になった気がします。

アートチャレンジの話を聞く度にあの日のチューリップを思い出しながら、参加されるみなさん全員が思い思いの表現を出来ることを心から祈っています。

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